第二子の経験 君の事は忘れない~妊娠20週で水頭症による中絶

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実は、一人目を出産後、今の妊娠の前に、妊娠そして中絶した経験があります。妊娠20週のときにお腹の子が水頭症という病気であることが判明。考えに考えた末、中絶を決意しました。

中期中絶の手術は心身ともにダメージが大きく、何より子供の命を奪ってしまったという気持ちが大きくとてもつらかったです。

このような辛い経験をされた方に少しでも、前向きになっていただけたらと思い私の経験を綴っていきたいと思います。

宣告


私は帝王切開で長男を出産しました。長男は妊娠24週で生まれたのですが、発達の遅れや後遺症などもなかったので、二人目を熱望していました。

長男が生まれてから一年半経った頃、やっと二人目を妊娠することができました。
前回が妊娠24週という早さで出産してしまったので、今回は万が一のことを考えて大学病院へ通院することになりました。

妊娠の経過は順調でした。

ですが妊娠20週の検診に行った際「今回はじっくり診るからねー」と言われ、いつものようにエコーでの検診が始まりました。するとエコー画面を見る先生の顔が強張り、何度も何度も胎児の頭をチェックしているのが分かりました。

数分検査をした後に先生が言いました。

「胎児は水頭症という病気です。脳のほとんどを水が覆っており、脳がほとんど無く、とても重症です。産むことは可能ですが、頭の水を抜くために定期的な手術が必要になりまし、もし産まれても一生寝たきりになるかもしれません。中絶ができるのは22週までなので、2,3日後までには中絶するか妊娠継続するか決めてください」
と言われました。
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親としての決意

子供が水頭症だと診断されてから、私は待合室の椅子から動くことが出来ませんでした。

泣くことも出来ず、ただただ「ごめんね」という気持ちでいっぱいでした。その日はどのようにして帰ったのか良く覚えていません。自宅に帰って、主人が帰宅すると子供が水頭症だということを伝えました。

そのとき初めて泣きました。

嗚咽により途切れ途切れで説明をする私の話を主人は何も言わず黙って聞いてくれました。

上の子にもこれから障害などが出ないとも限らないし、頻繁に手術を受けることのできるようなお金もありませんでした。生きることができる子供の命を奪ってしまってもいいのか。生きるか死ぬか私たちが決めてもいいものだろうかと眠れない日々が続きました。

たくさん、たくさん話し合った結果、中絶を決意しました。

前回の検診から3日後、主人と共に先生のところへ中絶の意思を告げに行きました。

「もう一度他の先生が検査してみます」と言われたので「もしかしたら病気がなくなっているんじゃないか」と期待しました。

ですが、やはり診断は変わらず。

先生の「よく決断しましたね。お母さんたちはとても強いですよ。」という言葉に「もしかしたら、この選択は間違っていなかったのかもしれない」と思いました。

中期中絶の苦痛

中期中絶が出来るのが22週までなので、3日後に入院になりました。

まず入院初日に子宮内に子宮口を開く器具を挿入します。これを入れるのが痛いです。本当に我慢できないほど痛いです。最初に2,3本くらい入れられるのですが、段々と数を増やしていきます。

最初のうちは、テクテク歩けていたのですが、数が増えるに従って動くと痛みが出てきます。

その日の夜には子宮口を開く棒は取り除かれ、次の日に陣痛を起こす薬を使って、通常の出産と同じように子供を出します。胎動を感じるたびに、心苦しく、悲しい気持ちになりました。「ちゃんと産んであげられなくてごめんね。私のせいだ。」と何度も何度も自分を責めました。

そんな気持ちを察していてくれたのか「手術の日は休んだから」と主人が仕事終わりに病院に来てくれて、一緒に病院に泊まってくれました。これがどれだけ心強かったことか。最後の親子の時間、泣くわけにはいきません。残りわずかの時間を出来るだけ笑顔で過ごしました。

君が存在していたことは忘れない

ですが、時は止まってはくれませんでした。その日の夜中に陣痛が起こりました。
「まだ一緒にいたい。陣痛よ止まれ」と何度も思いましたが、そうはいかず。朝方の4時ごろに分娩室へ。

そして、お昼の12時ごろに産まれました。陣痛はとても痛かったのですが、産まれた瞬間「ああ、この子の時間が終わってしまった」と思いました。泣き声を聞くこともなく子供は別室に連れて行かれました。30分ほど経った頃、子供に会うことができました。

看護師さんに連れてこられた子供を見た私と主人は同じことを口にした「長男にそっくりだね」と。抱くとしっかりと重みがあり長男の面影を残していました。子供の前では笑顔でいると決めていたのに、どうしても涙が止まりませんでした。

「私のところに来てくれてありがとう。ちゃんと産んであげられなくてごめんね」という気持ちでいっぱいでした。

中絶してから、3日ほどで退院になりました。退院する日は、区役所に子供の死亡届けを出しに行きました。そして、退院と同時に簡単な葬式を済ませた後に、火葬場に行きました。火葬場に着くとこれで本当に最後です。

泣いてはいけないと思うほどに涙は溢れてきます。一時間ほど最後の時間を過ごした後、後のことは職員の方にお任せして火葬場を後にしました。

まとめ


突然、水頭症と宣告され、私たちが子供の生死を決めてもいいものかととても悩みました。また中絶という決断がいまだに正しかったのか分かりません。

精神的にも辛く、一生忘れることはない出来事でした。

中絶の後の生活は、子供がいたからか以前とあまり変わりない生活を送っていました。ですが一人きりになると、急に気持ちが沈んだり涙が出てきたりしました。それでも、落ち込んでいても何も進みません。

亡くなった子の分も私たちは幸せに生きていかなくてはいけない。
「また必ず私たち夫婦の元に戻ってきてくれる」と信じて。

また、中絶を行ったのが長男二歳の誕生日でした。長男が一つ年を取るごとに亡くなった子も一つ年を取ります。これは運命と言わざるを得ないと思い、私たち家族は亡くなった子を含めこれからも歩んでいきます。

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